企業のDXが推進されていることもあり「請求書や見積書は紙ではなくデータでやり取りしている」、「顧客データをすべてデータ化して保管している」など、デジタル化が進んでいる企業もあるでしょう。
デジタルデータは、アナログデータよりも保管や共有が簡単で、劣化しにくいというメリットがあります。しかし、ただやみくもに保存していると、パソコンの容量を圧迫する、必要なデータが探しにくいといった、問題が起きてしまうこともあります。
そこで、仕事の効率を上げるための、デジタルデータの整理術をご紹介します。
◆デジタルデータとは
紙に書かれた文字・画像や、音声、音楽といったアナログデータを数値に置き換えて記録したデータのことです。例えば、テキストファイル、ExcelやWordなどのファイル、JPEGなどの画像ファイル、見積管理ソフトや給与ソフトなどのデータファイルなど、さまざまなファイルがあります。
デジタルデータはアナログデータに比べて、通信時間が短く、共有しやすい、劣化しないといったメリットがあります。
◆なぜデジタルデータの整理が必要か
大きく2つの理由があります。
1)デジタルデータが増えれば増えるほど、パソコンのハードディスクの容量を圧迫してしまい、それが原因で、パソコンの動きが悪くなることもあります。また、クラウドストレージの使用に関しては、有料の場合、ストレージの容量が増えれば増えるほど、料金が高くなってしまいます。
2)膨大な数のデジタルデータを無造作に保管しておくと、必要なファイルがすぐに見つからず、余分な時間と労力を使うことになります。また、似たような名前のファイルがいくつもあると、使用するファイルを間違えるというミスの原因にもなります。
その点、デジタルデータが整理されていれば、ファイルを探す手間も時間が減り、ファイルも間違えにくくなるため、仕事の効率が上がります。
◆デジタルデータを整理するコツ
デジタルデータを上手に整理して、増えすぎないようにするコツを3つご紹介します。
〇フォルダをルール化する
フォルダはデータを保管する箱です。一つのフォルダに何もかも入れてしまうと、自分が必要なものを探すのが大変ですし、取り出すのも一苦労です。
フォルダの名前の付け方とフォルダの作り方のルールを決めましょう。
・どんなファイルが入っているのか、誰が見てもわかるフォルダ名にしましょう
・フォルダの階層を、取引先名→プロジェクト名→項目のように決めておきます。ただし、フォルダの階層を深くしすぎたり、細かく分けすぎると、逆にファイルが探しにくくなるので注意してください。
〇ファイル名をルール化する
ファイルが探しやすく、共有しやすいように、ファイル名の付け方をルール化します。
例えば、「A社〇工事_5月日報_240530」のように、取引先名、プロジェクト名、詳細、日付といった必要事項を記しておくとよいでしょう。いつ作ったファイルかすぐにわかりますし、整列したときに、関連するファイルがまとめて表示されます。
また、ファイルを保存する際も、古くて不要なファイルは削除する、または上書きするなどして、同じようなファイルがいくつもできないように工夫します。
〇ファイルを定期的に整理する
ファイルは知らず知らずのうちに増えていることもありますので、定期的に整理をします。毎月1日に、3か月に1回初月の月曜日に、のようにスケジュールを組むとよいでしょう。
その際、不要なファイルや古いファイルがあれば削除し、保管場所が間違っているファイルは正しいフォルダに移動します。
いかがでしたか?デジタルデータに関するルールを決めたら、社内で共有することが大事です。そして、データの整理を社員全員で取り組むことで、より成果があがるでしょう。仕事をスムーズ進めるためにも、この機会に改めてルールを決め、デジタルデータを見直してみてはいかがでしょうか。